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ギフト通販業界で18年、MD・バイヤー
として1,000社以上の企業様とお取引を重ね、
数々のヒット商品を手がけてきました。

今は、その知見を活かし食品メーカー様のギフト
事業を“売れる形”にするお手伝いをしている内田です。

今日は「バイヤーとの商談でやってはいけない3つのこと」についてお話します。


せっかくの商談チャンスを「失敗」で終わらせないために

せっかく大手百貨店や有力通販会社、量販店のバイヤーとアポイントが取れたのに、商談が思うように進まない、あるいは二度目のアポに繋がらないという経験はありませんか?

あなたの抱える課題は、以下の点に集約されるのではないでしょうか。

  1. 商談機会の喪失
    商品の品質には自信があるのに、バイヤーに話を聞いてもらえず、提案の途中で「間に合っています」と断られてしまう。

  2. 提案のズレ
    懸命に商品の「こだわり」を説明しても、バイヤーの「知りたいこと」と噛み合わず、時間の無駄だと感じさせてしまう。

  3. 信頼関係の未構築
    ファーストコンタクトで「この会社とは組めない」と思われ、今後の取引の可能性を自ら潰してしまう。

バイヤーは日々、膨大な情報とスケジュールに追われています。彼らは限られた時間で「自社に利益をもたらすか」を判断しており、あなたの「売りたい気持ち」だけでは契約に結びつきません。

この記事を読むメリット

この記事を読むことで、あなたは「バイヤーの視点」を手に入れ、商談の成功率を飛躍的に高めることができます。

  • 3つのNG行動を回避
    商談でバイヤーに最も嫌がられる、信頼を失う3つの致命的な行動を具体的に知り、回避できます。

  • 「時間の無駄」から「価値ある提案」へ
    商品の「特徴」ではなく、バイヤーの「ニーズ」に焦点を当てた具体的な提案の型がわかります。

  • プロの信頼を勝ち取る準備
    商談前の準備段階でバイヤーの心を開くための、具体的かつ効果的な調査・準備方法がわかります。


バイヤーが商談で求めている「たった一つのこと」

バイヤーの限られた時間と高いプレッシャー

バイヤーは多忙を極めています。バイヤーが商談に費やす時間は全体の業務時間の約20%以下であり、残りは会議、売上分析、市場調査、資料作成などに費やされています。

  • 時間的プレッシャー
    1回の商談は通常30分〜60分と限られており、その中で商品の魅力だけでなく、価格、供給体制、取引の安全性など、多くの判断材料を得る必要があります。

  • 成果へのプレッシャー
    バイヤーは、「ヒット商品を見つける」という成功だけでなく、「在庫リスクを負わない」「取引先の信用リスクを避ける」という失敗を避けることにも、同等かそれ以上のプレッシャーを感じています。

なぜ商談が失敗するのか?「売りたい気持ち」と「買いたい理由」のズレ

商談が失敗する根本的な原因は、営業担当者(売り手)の「自分の商品に熱中しすぎる姿勢」と、バイヤー(買い手)の「自社の課題を解決したい姿勢」の間に大きなズレが生じるからです。

バイヤーは、商品の特徴ではなく、あなたの会社が「自社の売上をどう伸ばしてくれるか、どうリスクを減らしてくれるか」というソリューション(解決策)を求めています。


やってはいけない!バイヤーの信頼を失う3つのNG行動

バイヤーが「この商談は時間の無駄だ」と感じ、信頼を失う致命的な行動は、以下の3つに集約されます。

バイヤーの会社の状況を知らない「事前準備不足」

営業担当者が商談前に十分な事前調査を行っていない場合、バイヤーはその担当者に対して即座に信頼を持ちません。

  • 具体的な失敗例
    • 競合他社の商品ラインナップを把握せず、「独自性がある」と主張する。

    • バイヤーの会社の主要顧客層を知らず、ターゲットがズレた提案をする。

    • 「弊社のパンフレットをご覧ください」と、Webサイトでわかる情報を説明に費やす。

  • バイヤーの心理
    「この営業担当者は、私や私の会社を理解するために時間を割いていない。つまり、真剣ではない」と感じ、それ以上の話を聞く価値がないと判断されます。

商品の特徴しか話さず「バイヤーのニーズ」に焦点を当てない

営業担当者が商品のスペックや製法、こだわりを延々と説明するものの、それがバイヤーが本当に求めていること(例:価格帯、供給体制、リピート率、独自性)に全く関連付けられていない場合です。

  • 具体的な失敗例
    • 「この素材は農薬不使用で…」と熱弁しても、バイヤーの課題が「夏場の配送コスト削減」であることを見落としている。

    • 「モンドセレクション金賞受賞!」とアピールするが、バイヤーのニーズが「SNSで話題になるフォトジェニックな商品」であることを見落としている。

  • バイヤーの心理
    「私が聞きたいのは『それがどううちの売上になるか』だ。この商品は、私のどの問題を解決できるのか?」とフラストレーションが溜まり、商談が時間の無駄だと感じられます。

過度な値引きや割引を最初から提案する「安易な価格訴求」

商品の価値を理解していない段階で、営業担当者が最初から値引きや割引を強調し、バイヤーに安売りを提案することです。

  • 具体的な失敗例
    • 「御社なら特別に、定価から20%オフでご提供します!」と、商品の魅力説明より先に価格の話をする。

    • 「他社より安くできます」という価格競争に持ち込む。

  • バイヤーの心理
    バイヤーは品質と価格のバランスを重要視しており、過度な値引きは商品の価値を低く見せてしまう可能性があります。「最初から値引くということは、本来その程度の価値しかないのか?」と疑念が生まれ、商品の信頼性やブランド価値に対する評価が下がります。


バイヤーの信頼を勝ち取る3つのステップ


嫌われるアプローチを避け、バイヤーの視点を理解した「選ばれる提案」に変えるための3つの具体的なステップをご紹介します。

ステップ1:商談前の「バイヤー分析」徹底チェック

商談の成否は、商談前の準備で8割決まります。バイヤーが「私たちを理解している」と感じさせるための調査を行いましょう

チェック項目具体的な調査・準備
競合分析バイヤーの既存の棚に並んでいる類似商品(競合)の価格帯、パッケージ、キャッチコピーを調査し、自社商品「具体的な差別化ポイント」を明確にする。
会社の方針バイヤーの会社の最新のプレスリリースやIR情報を確認し、「健康志向」「地方創生」「サステナビリティ」など、今、会社が注力しているテーマを把握する。
提案資料の設計プレゼン資料の最初の3ページで「御社の〇〇という課題を、弊社の〇〇という独自性で解決できます」という結論を提示できるように準備する。

ステップ2:商談時の「ソリューション・フォーカス」提案

バイヤーが求めるのは、商品の特徴ではなく「問題解決」です。提案の視点を「売り手目線」から「買い手目線」に切り替えましょう。

  • 特徴(NG)→ベネフィット(OK)へ
    • NG:「添加物を一切使っていません。」

    • OK:「初めてギフトを贈る方でも、安心感を添えて自信を持って贈れます。」

  • 独自の成功事例を提示
    「弊社のこの商品は、他の販路(例:自社ECサイト)でリピート率70%を達成しています。これは、御社のリピーター育成に貢献できます。」といった具体的な実績を、バイヤーの課題解決に結びつけて説明します。

  • 質問でニーズを引き出す
    一方的な説明ではなく、「御社が今、特に強化したい客層はどこですか?」「在庫や物流に関して、最も気にされている課題は何ですか?」など、質問を通じてバイヤーの真のニーズを引き出し、提案内容をその場で調整する柔軟性を見せましょう。

ステップ3:価格は「価値」の後に話す「信頼構築」

値引きは最後の切り札であり、商品の価値が完全に伝わった後でなければ出すべきではありません。

  1. 価値の提示
    まず、商品の品質、リピート率、独自性、利益率など、価格に見合う価値を最大限に伝えます。

  2. 根拠の説明
    価格を提示する際は、「この価格には、原料生産者への正当な対価と安定供給のための物流コストが含まれています」など、信頼性につながる根拠を明確に伝えます。

  3. 付帯サービスを提示
    もし割引交渉になった場合でも、安易な値引きではなく、「初回ロットのみ、御社限定のオリジナルパッケージをご提案します」といった付帯サービスで対応し、商品のブランド価値を下げない工夫をしましょう。


FAQ(よくある質問)と専門家からのアドバイス



Q1:バイヤーが興味を示さない場合、すぐに退席すべきですか?

A: すぐに退席する前に、「商談自体が失敗しても、次に繋げるチャンス」と捉えましょう。

「本日お持ちした商品は、今の御社のニーズには合わないかもしれません。今後の参考に、御社が現在、最も求めている商品のタイプや価格帯を教えていただけますか?」と質問に切り替えることで、次回の提案のための貴重な情報収集ができます。これは、バイヤーに「この人は学ぶ姿勢がある」と印象づける誠実な行動にも繋がります。

Q2:他社との取引状況を正直に話すべきですか?

A: 正直かつ戦略的に話すべきです。

「特定のチャネルで販売を限定しています」「大手スーパーA社様とは現在テスト販売中です」など、具体的な事実を正直に伝えることで信頼は増します。特に、競合他社との取引実績は、あなたの商品の市場価値を裏付ける強力な情報になります。

Q3:手土産は持っていくべきですか?

A: 過度な手土産は不要です。商談の目的は商品取引であり、個人的な贈答ではありません。持っていくなら、自社の主力商品を「試食用」として少量持参し、商談中に試食してもらうのが最も効果的です。


まとめ【バイヤーの視点に立つことが成功の第一歩】

  • 3つのNG行動
    事前準備不足、特徴のみの提案、安易な値引きは、バイヤーの信頼を失う致命的な失敗です。

  • バイヤーの視点
    彼らが求めるのは、あなたの商品の「特徴」ではなく、「自社の抱える課題の解決(ソリューション)」です。

  • 成功の鍵
    徹底したバイヤー分析に基づき、商品の価値を**「お客様の喜び」や「リピート率」といったベネフィット(利益)に翻訳して伝えましょう。

商談前・商談時、これらのようなことはしていませんか?嫌われるアプローチを避けるためには、バイヤーの視点を理解し、柔軟で誠実な対応を心がけることが大切です。


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今日も最後までお読みいただき
ありがとうございました。

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