こんにちは。ギフト通販業界で18年、MD・バイヤーとして1,000社以上の企業様とお取引を重ね、数々のヒット商品を手がけ、今は、その知見を活かし食品メーカー様のギフト事業を“売れる形”にするお手伝いをしている内田です。

多くの通販会社が「うちはお客様を一番に考えています」と掲げています。
ホームページにも、商品ページにも、社長の挨拶にも、必ずと言っていいほど「顧客第一」という言葉が並びます。


でも、実際にはその想いが“行動”として現れている会社は少数派です。
口では「顧客が一番」と言いながら、実際にやっていることを見ると「売り手目線の押し売り」になっている。
これはなぜ起こるのでしょうか?

「顧客第一」ができていない会社の共通点

実際に多くの中小通販事業者と接してきて感じるのは、「顧客第一」が“言葉だけ”になってしまっている会社が非常に多いということです。

たとえば次のような行動、思い当たることはありませんか?

  • 自分たちの得意な商品や素材を“まず”紹介している
  • サイトやカタログの冒頭に「自社のこだわり」ばかり書いている
  • 「うちの商品はいいはずなのに、なぜ売れないのか」と嘆いている
  • 「どんな人にとって、なぜ必要なのか」が明確に語られていない

こうした傾向はすべて、“自分たちの都合”が優先されている証拠です。
そして、この「伝えたいこと優先」の姿勢こそが、「顧客第一」とは真逆の行動です。

なぜ「顧客第一」ができないのか?

理由はシンプルです。
お客様のことを、ちゃんと見ていないからです。

「売上が足りない」
「在庫が余っている」
「製造ラインを止めたくない」


こうした“会社側の事情”が先に立ち、

「この商品を本当に必要としているのは誰か?」
「なぜその人がこの商品を選ぶのか?」
という視点が、後回しになってしまっているのです。

実際、お客様は「会社のこだわり」や「製造背景」よりも、
「自分にとってどう役立つか」
「買う理由があるか」
を気にしています。

このズレに気づかないままでは、いくら「顧客第一」と掲げても意味はありません。
むしろ、かえって信頼を損なうこともあるのです。

本当に「顧客第一」な通販とは何をしているのか?

では、実際に「顧客第一」を“実行できている”通販会社は、何が違うのでしょうか。
共通しているのは、お客様の視点から全体を設計していることです。

たとえば

  • お客様が「どんな悩みや状況で」検索し、ページにたどり着くのかを想定している
  • 商品紹介の前に「共感できる悩み」や「自分ゴト化するストーリー」が語られている
  • 商品ページでは、スペックよりも「使うことで得られる未来」を伝えている
  • メールや同梱物で、お客様の不安や期待に“先回り”して答えている

つまり、「売る」こと以上に、「伝わる」ことと「寄り添う」ことに力を注いでいるのです。
この姿勢が、自然と売上にもつながっていきます。

見直すべきは「自分たちの都合」になっていないか

通販がうまくいかないとき、多くの会社が最初にやるのが「商品の見直し」です。
でも本来、最初に見直すべきは「お客様の視点からズレていないか?」という点です。

  • 「このページは、自分たちが伝えたいことばかりになっていないか?」
  • 「この訴求は、実際に困っている人の気持ちに寄り添えているか?」
  • 「この商品は、本当に誰かの悩みを解決できているか?」

こうした問いを繰り返すことで、ようやく「顧客第一」は“言葉”から“行動”へ変わっていきます。

まとめ

「顧客第一」は理念でもスローガンでもありません。
売れる通販に共通する“設計思想”であり、仕組みそのものです。

・誰に届けるのか?
・どんな悩みを解決するのか?
・どう伝えればその人が動くのか?

この設計ができていない限り、どんなに商品に自信があっても、どんなに想いを語っても、お客様の心には届きません。

もし、「頑張っているのに売れない」と感じているなら、
いま一度、自社の通販が“お客様目線”になっているかを見直してみてください。



今日も最後までお読みいただき
ありがとうございました。

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